Basics · 第1章 / 全8章
シーケンス制御ってなに?
リレー・コイル・接点。電気で「もう一つのスイッチ」を動かす仕組みから。
この章を終えると
- シーケンス制御が「決めた順番どおりに機械を動かす仕組み」だと説明できる
- リレーが「コイルに電気を流すと接点が切り替わる部品」だとわかる
シーケンス制御とは、あらかじめ決めた順番に従って機械を自動で動かす制御方式である。 「ボタンを押すとモータが回り、ある条件になると止まる」といった一連の動きを、 人がその都度スイッチを操作しなくても実現する。工場設備の多くはこの仕組みで動いている。
シーケンス制御の中心となる部品は?
シーケンス制御の中心となる部品はリレーである。リレーとは、電気の力で接点を 開閉する「もう一つのスイッチ」で、内部はコイルと接点の2つに分かれる。
コイルと接点は何が違う?
コイルは「電気を流すと電磁石になる部分」、接点は「その磁力で開閉するスイッチの部分」である。 コイルに電気を流すこと(励磁)で、離れた場所にある接点が切り替わる。
| 部分 | 役割 | 電気を流すと |
|---|---|---|
| コイル | 電磁石になる巻線 | 磁力を発生する(光らない) |
| 接点 | 回路を開閉するスイッチ | 磁力で開閉が切り替わる |
リレーはどんな順で動くのか?
リレーは次の順で動作する。
- コイルに電気を流す(励磁する)。
- コイルが電磁石になる。
- その磁力で接点が引き寄せられ、開閉が切り替わる。
リレーは「コイルに電気を流す → その磁力で接点が切り替わる」部品。 小さな電気で大きな回路を入り切りしたり、1つの信号で複数の接点を同時に動かしたりできます。
なぜリレーをはさむと便利なのか?
リレーをはさむと、一瞬の信号をきっかけに動作を保ち続けたり、複数の回路を連動させたりする回路を組めるからである。 押しボタンは押している間しか接点が閉じないが、リレーの接点を使えば、その一瞬の信号を「動き続ける」状態へつなげられる。 ただし動作を保ち続けるのはリレー自身の性質ではなく、そう組んだとき(自己保持)だけである。その組み方は第4章で扱う。
間違えやすいポイント
- コイル自体が光ったり動力を出すと思い込む。コイルは電磁石になるだけで光らない。
- 接点に「半開き」の中間状態があると考える。接点は開か閉のどちらかしかない。
- 押しボタンとリレーを同じものと混同する。ボタンは押している間だけ、リレーは信号を受けて切り替わる。
次の章では、接点の2つの種類であるa接点とb接点を見ていく。 ここが分かると回路図がぐっと読めるようになる。
やってみる
読んだら、手を動かして確かめましょう。理解は「組んでみて」定着します。
たしかめクイズ
リレーのコイルに電気を流すと、何が起きますか?
正解: コイルが電磁石になり、その力で接点が開閉します。これがリレーの心臓部です。
惜しい: コイルは光りません。コイルは電磁石として接点を動かす役目です。
惜しい: コイルに定格の電気が流れれば必ず接点が動きます。動かないなら断線などの不良です。