Basics · 第6章 / 全8章
タイマとオンディレー
通電してからt秒後に動く限時接点。時間の要素を回路に入れる。
この章を終えると
- オンディレータイマが「通電開始からt秒後に接点が動作する」ものだと説明できる
- 限時a接点・限時b接点の動きの違いを言える
オンディレータイマとは、コイルへの通電を始めてから設定した時間t秒が過ぎたあとに接点(限時接点)が動作する時限リレーである。 通電をやめると接点はすぐに元へ戻る。機械保全 電気系保全作業3級の実技で扱うタイマは主にこのオンディレー形で、 「押したらすぐ動く」回路に「t秒後に動く」という時間の要素を加えるために使う。
オンディレータイマはどう動くのか?
通電開始からt秒後に限時接点が動作し、通電をやめた瞬間に接点は元へ戻る。 オン(通電)してからディレー(遅れて)動くので、オンディレーと呼ぶ。 遅れが入るのは通電を始めた側だけで、戻り側には時限はない。t秒の値はダイヤルで設定する。
限時a接点と限時b接点はどう違うのか?
限時a接点は通電からt秒後に「閉じる」、限時b接点は通電からt秒後に「開く」。 t秒後に何かを点けたいときは限時a接点、t秒後に消したい(自己保持を切りたい)ときは限時b接点を使う。
| 接点 | 通電前(通常時) | 通電からt秒後 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 限時a接点 | 開 | 閉じる | t秒後に点灯(オンディレー点灯) |
| 限時b接点 | 閉 | 開く | t秒後に消灯・自己保持を切る(オンディレー消灯) |
「t秒後に点ける」なら限時a接点、「t秒後に消す(保持を切る)」なら限時b接点。 設定時間はダイヤルで合わせます。試験では設定値が当日指示されることがあるので、 配線だけでなく設定操作も練習しておきます。
タイマはいつから時間を数え始めるのか?
コイルへの通電が始まった時刻を起点に、t秒を数え始める。 たとえば自己保持でリレーが動作した瞬間にタイマへも通電すれば、その時刻からt秒後に限時接点が動く。 「どのタイミングで通電が始まるか」を意識すると、タイムチャートとの対応が見えてくる。その読み方は次章で扱う。
間違えやすいポイント
- 「通電をやめても、遅れてから戻る」と勘違いしない。オンディレーの遅れは通電開始側だけで、戻り側に時限はなく、通電をやめればすぐ元へ戻る。
- 限時a接点と限時b接点を逆に配線する。t秒後に「点ける」のがa接点、「消す」のがb接点と覚える。
- 設定値t秒の確認を忘れる。試験では設定値が当日指示されることがあるので、配線後に必ずダイヤルを合わせる。
やってみる
読んだら、手を動かして確かめましょう。理解は「組んでみて」定着します。
たしかめクイズ
オンディレータイマのコイルに通電すると、限時b接点はどうなりますか?
正解: 限時b接点は通電後、設定時間t秒が過ぎてから開きます。自己保持を時間で切るのに使えます。
惜しい: それでは普通のb接点と同じです。タイマの限時接点はt秒の遅れをもって動作します。
惜しい: 設定時間が過ぎれば動作します。動かないなら設定値かタイマ自体を疑います。